2026. 05. 17

MOV KURAMAE:コクヨが蔵前で示す『まちと、はたらく』シェア型オフィスの設計思想

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MOV KURAMAE:コクヨが蔵前で示す『まちと、はたらく』シェア型オフィスの設計思想
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コクヨが2026年4月、東京・蔵前の隅田川近くにシェア型オフィス「MOV KURAMAE」をオープンします。渋谷で展開してきた「Creative Lounge MOV」の系譜にありながら、コンセプトに「まちと、はたらく。」を掲げる新しいワークプレイスです。家具メーカーが提案するオフィスのあり方として、また街と連動する場づくりの事例として、ブランディングの観点からも注目に値します。

施設は地上8階建てのリノベーション物件で、延べ面積は約672坪です。専有部は完全個室の「ルーム」からセミオープンの「ハイブース」、固定席の「デスク」、共用の「フリーデスク」まで5プランが用意されています。2階には広々としたラウンジとダイニング、8階にはバルコニー付きの会議室「KURA-MA」や畳敷きの「TATAMI」など、来客対応にも耐える共用空間が配置されています。家具・水道光熱費・Wi-Fi・ドリンクなどはすべて月額に含まれる構成です。

ID INC. が興味深いと感じるのは、施設名と立地の関係性です。「KURAMAE」を冠することで、単なる入居施設ではなく蔵前という街に紐づいたブランドとして打ち出されています。隅田川や浅草に近い職住近接のエリア性、ものづくりの担い手が集う街の文脈を取り込み、「ゲストを招きたくなる」体験価値として再構成しています。オフィスを不動産ではなくライフスタイル提案として設計する視点が、コンセプトからプラン設計、ネーミングまで一貫しています。

コクヨ本体の「働く空間づくりの知見」というアセットを、自社プロダクトのショーケースとしてではなく、街と接続するブランド体験へ翻訳している点も学びがあります。家具メーカーがシェアオフィスを運営することで、製品単体では伝えきれない働き方の思想を、空間体験として顧客に届ける構造になっています。事業そのものがブランドメディアになる典型的な事例として読み解けます。

働く場所の選択肢が広がるなか、立地・価格・設備の比較から、街との関係性や思想の共感へと判断軸が移っていく流れを感じさせるプロジェクトです。ID INC. としては、空間デザインとブランディングを地続きで設計するこうした試みに、引き続き注目していきます。

引用元: https://mov-kuramae.kokuyo.com/

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