デザイン制作事例6選:成功ポイントと合わせて解説
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優れた企業デザインを実現するためには、単なる見た目の良さではなく、ブランド戦略に基づいた一貫した設計が不可欠です。その背景には、近年の市場環境では競争が激化し、中小企業や個人事業主も明確なブランドイメージと体験を持つことが、顧客や社内の信頼獲得・売上向上に直結している点があります。
実際に、ロゴ・パッケージ・空間設計など多岐にわたる事例を比較すると、成果が出ている企業ほど「言葉」「視覚」「体験」を一貫したコンセプトのもとで設計しています。
この記事では、デザイン制作事例、成功ポイントとその実践方法を解説します。

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この記事でわかること
デザイン制作事例6選
Webデザインや資料作成の現場で、「おしゃれなデザイン」や「成果につながる事例」を探す方は多いです。しかし、単なる模倣ではなく、自社の目的に合ったデザインの活用法や依頼のコツを知ることが、最終的な成果に直結します。
この記事では、弊社が手がけたデザイン制作事例を6つ取り上げます。各事例ごとに、以下の点に着目して分かりやすく解説します。
- どのような課題をどう解決したのか
- 成功ポイントは何か
- 参考にできる視点はどこか
TABIE:アロマブランド新規立ち上げ

秩父の自然素材を活かした新しいアロマブランド『TABIE』。このブランドの立ち上げにおいて、ロゴ・パッケージデザインからECサイト構築、写真・動画制作まで、ブランド構築全般のデザイン支援を担当しました。
プロジェクトの課題は、地域発ブランドとしての世界観とストーリーが十分に整理されていなかった点です。秩父という地域の魅力を伝えつつ、香りが持つ体験価値をデザインで表現する必要がありました。
そこで、ブランドコンセプト「香りで旅する」を中心に据えました。視覚的な印象をニュートラルで上質なものにすることで、性別を問わず手に取りたくなる佇まいを目指しています。また、香りの背景にある土地や物語を丁寧に伝えるストーリーテリングも重視しました。
この一貫したデザイン設計により、ブランドはメディアにも取り上げられるようになり、ECサイトでは商品の背景や想いが伝わる構成となっています。こうした設計は、今後のブランドの広がりにもつながる土台となっています。
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秩父から始まるアロマブランド「TABIE」が届ける香りをめぐる旅
安心お宿:カプセルホテルのリブランディング

複合エンターテインメント施設カラオケパセラを運営する企業の、男性専用カプセルホテル『安心お宿』のリブランディングを担当しました。クライアントは、コロナ後の新たな集客力強化と、より明確なブランドイメージの構築を目指していました。
プロジェクトでは、利用者の知的好奇心をくすぐる「体験×情報」というテーマを定め、コンセプトや世界観を整理しました。ロゴにはショルダーコピーを加え、Webデザインや販促物、館内の各所にもデザインの一貫性を徹底しています。
また、セルフチェックイン端末のUI設計や1F外観・エントランス内装監修など、利用者が触れるすべての接点でブランド体験を統一しています。これにより、『安心お宿』が提供する「よくばりな滞在体験」の世界観を視覚的に表現しました。
新しいVIは、全国6店舗に導入されています。鮮やかなグリーンを中心とした配色と柔らかな曲線のパターンは印象に残り、認知度向上に寄与しました。多様なサービスを提供するカプセルホテルの賑わいを演出することで、ブランドらしさを際立たせています。
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よくばりな滞在体験を提供するカプセルホテル「安心お宿」のリブランディング
sumamori:新サービス価値のブランド統合

住宅メンテナンス定額サービス『sumamori』の立ち上げに際し、ネーミング、コンセプト設計、VI、販促物のクリエイティブ制作を担当しました。サービスはSolvvy株式会社と三井不動産レジデンシャル株式会社が提供するもので、メンテナンス・修繕積立・設備保険を一体化した国内でも新しいカテゴリーです。
プロジェクトの課題は、点検・修繕・保険といった複数の要素があるサービス価値を、ユーザーに分かりやすく、安心感をもって伝えることでした。同時に、信頼性と親しみやすさという住宅サービスに求められる両面を、ブランドデザインとして確立する必要もありました。
そこで、ブランドコンセプトを「住まいを守る日常の安心」に据えました。ネーミング『sumamori』が持つ「住まいを守る」という語感を活かし、言葉・視覚・体験のすべてで統一感を生むブランド構造を設計しています。
VIでは、清潔感と安心感を重視したカラーやタイポグラフィを採用しました。また、パンフレットではサービス内容を図解やステップで整理し、複雑なポイントも直感的に理解できる構成にしています。
このブランド体系の刷新により、『sumamori』は「新しい住まいの安心のかたち」として市場に分かりやすく提示されています。統一されたコンセプトとVIは、特に住まいを大切に扱いたいユーザー層に受け入れられ、ユーザーの信頼感や利用意向の向上にも寄与しています。
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住宅メンテナンス定額サービス「sumamori」のブランディング
住宅業界向けB2Bアプリ:DXを後押しするUI設計

日本リビング保証株式会社が推進する住宅設備保証分野のDX化プロジェクトにおいて、住宅供給業者向けB2BアプリのUIデザインを担当しました。
住宅業界では、対面営業や紙の契約書、チラシなどアナログな業務が多く、デジタル化の遅れが課題となっています。その一方、住宅オーナー側は日常的にスマートフォンやオンラインを利用するようになり、業界内のデジタル格差が拡大していました。こうした背景から、「住宅設備管理業界全体のDX化に貢献したい」という要望を受け、プロジェクトがスタートしています。
提案段階では、住宅事業者が自社ごとにロゴや配色などの見た目を簡単にカスタマイズできる仕様を採用。顧客とのコミュニケーションツールとしての利便性はもちろん、各社のブランディングにも役立つデザインに仕上げました。これにより、引き渡し後の顧客接点維持にもつながっています。
成果として、住宅事業者が自社版アプリを導入できることで、書類管理・販促営業・情報発信などが容易になりました。ITに不慣れな事業者にも対応でき、業界全体の課題をワンストップで解決できるDX推進のアプリとして高く評価されています。
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住宅供給業者向けB2BサービスのアプリUIデザイン
SEETHELIGHT:オフィス空間とコンセプトの刷新
メンズ・レディースのファッションブランドを複数展開するアパレル企業、株式会社SEETHELIGHTのオフィス増床に際し、内装デザインとブランドコンセプトの提案を担当しました。従業員数や事業の拡大に伴い、元路面店舗のフルスケルトン空間を新しいオフィスとして再生するプロジェクトです。

課題となったのは、膨大な商品やサンプル管理に加え、エアコンや水回りが未整備の空間、そしてガラス張りで外から丸見えという元店舗特有の設えでした。こうした制約を逆手にとり、全面ガラスの入り口を活かした開放的なオフィスを提案。街並みに調和しながら、淡い光に包まれるような空間を実現しています。

プライバシーへの配慮としては、ガラス面に光拡散フィルムを採用。光を柔らかく取り込みつつ、会議室やエントランス付近には広いスペースと樹木を配置することで、屋外との一体感も演出しました。受付台と収納を兼ねた大型オブジェや、企業のミッション&ステートメントを掲げた壁面など、ブランドの世界観と空間が一体となる設計です。
また、エントランスの床にはプロジェクターによるモーションロゴを投影。ロゴへの愛着を高め、訪問者に自然なアクションを促すウェルカムサイネージとして機能しています。
このオープンな空間は、日常の業務だけでなく、製品撮影や新商品の発表会、フリーマーケット開催にも活用されています。街に開かれた透明性と見られる緊張感が、清潔な環境維持や働き方の効率化にもつながっています。
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街並みに溶け込みながら、淡い光に包まれるアパレル企業のオフィスデザイン
リィツメディカル:理念に基づいた色と形を再定義したリブランディング
愛知県豊川市に本社を構える株式会社リィツメディカルは、約50年の歴史とトップクラスのシェアを持つ眼科医療機器専門商社です。営業所の内装リニューアルをきっかけに、企業理念や企業風土を見直し、ロゴやVI、名刺・パンフレット・Webデザインなど、アウター / インナーブランディングの両面を刷新する全社的なリブランディングが始まりました。

プロジェクトでは、長い歴史を尊重しつつも時代に合ったアップデートが求められ、専門チームによる丁寧なヒアリングを実施。新ロゴには社会との架け橋や光の反射をイメージし、ブランドカラーには青と黄色を採用しています。これにより誠実さや信頼感、希望を表現しています。
リブランディングの成果として、採用応募者の増加や、医療機器メーカー・眼科医療関係者からの評価向上が見られました。さらに、社内からは「自社に誇りを持てた」といった声も上がっています。
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理念に基づいた色と形を再定義した、眼科医療機器専門商社のリブランディング
デザインを成功に導く3つのポイント
デザインの成果を最大化するためには、どのような観点を押さえるべきかを知ることが重要です。
美しいビジュアルや洗練されたレイアウトだけではなく、「何を伝えたいのか」「どうすれば使いやすいか」「どこまでブランドの意図が浸透しているか」を意識することが、ビジネスの成果に直結します。
ここでは、実際の現場で重視されている3つの視点について、要点を整理します。
ポイント① 「言葉×視覚×体験」を一貫したコンセプトで統一する
デザインの力を最大限に発揮するには、言葉・視覚・体験の3要素を同じ方向性で統一することが欠かせません。いずれか一つだけが強調されていると、ブランドとしての印象が伝わりにくくなります。
例えば、キャッチコピーやタグラインで伝えたいメッセージと、ロゴやWebデザインのトーンが一致していない場合、ブランドとしての信頼性や印象にズレが生じてしまいます。
一方で、言葉とビジュアルが連動し、実際のサービス体験まで一貫したコンセプトが感じられると、ブランドの記憶や評価に直結します。
コンセプトの統一は、社内でブランドの方向性を共有する際や、クライアント・顧客にブランドの価値を伝える場面、さらに新しいデザインやプロモーション施策を展開するときにも役立ちます。
特に複数の媒体やツールを運用する企業では、「自社ブランドの特徴や考え方」を最初に明確な言葉で定義し、それを具体的なガイドラインや運用ルールとして文書化することが欠かせません。
ポイント② 複雑な価値は「整理して、直感的に理解」へ落とす
ブランドやサービスが持つ複雑な価値や多様な特徴を、誰もが直感的に理解できる形に整理することは、デザインの成果を大きく左右します。サービス内容が多岐にわたる場合でも、すべてを伝えようとせず、最も伝えたい魅力や差別化ポイントを明確にした上で情報の優先順位を決めることが重要です。
具体的には、図解やアイコン、色使いを活用することで、視覚的な分かりやすさを高めます。Webデザインや資料、パンフレットなど、媒体ごとに伝える内容や表現方法を調整し、誰がどのシーンで使うのかを想定して設計します。特にBtoBサービスや新しい分野の事業では、専門用語を控え、シンプルで端的な言葉を選ぶと、より伝わりやすくなります。
ポイント③ 成果は「アウトプットの広さ」で増幅する
デザインの成果を最大化するためには、完成したアウトプットを一つの用途に留めず、さまざまな場面で展開・応用していくことが大切です。
例えば、ロゴやキービジュアル、ブランドメッセージをWebデザインだけでなく、パンフレットやプレゼン資料、SNS投稿、動画、ノベルティなど幅広いツールやチャネルで活用することで、ブランドの世界観や価値が一貫して伝わります。
また、アウトプットが複数の接点で使われることで、社内外にブランドイメージが定着しやすくなります。さらに、用途ごとに細かな調整を加えることで、よりターゲットや利用シーンに最適化された発信が可能となり、ブランドの浸透や認知拡大にもつながります。
特に限られたリソースの中小企業やスタートアップにとっては、一つのデザイン資産をさまざまな形で展開することで、効率的に成果を高めることができます。
まとめ
この記事では、弊社が手がけた6つのデザイン制作事例と、デザインを成功に導くための3つのポイントについて解説しました。ブランドやサービスの価値を正確かつ魅力的に伝えるためには、「一貫したコンセプトの統一」「情報の整理と直感的な伝達」「アウトプットの幅広い展開」が欠かせません。
「自社ではどうすればよいか」「ブランドの方向性が分からない」といった課題をお持ちの場合は、専門家の意見を取り入れることで、客観的な視点から現状を整理し、具体的な改善策を見つけることができます。
現状を多角的に見つめ直し、今後のブランド戦略や方向性を明確にするためにも、適切なサポートを取り入れてみてはいかがでしょうか。

デザイン・ブランディングの方向性を整理したい方は、まずは無料相談を活用し、現状の課題を整理することから始めてみませんか。




