「ピープル・アナリティクス」で課題を解決?社員の行動ログから見えてくるもの

はじめに

弊社で相談の多いオフィスデザインの重要なテーマとして、スタッフ間のコミュニケーションの向上や、アイディアが生まれる空間作りなどが挙げられます。そして、これらを内装インテリアで解決することを望むクライアントは大変多いです。

リフレッシュコーナーを設けたり、フリーアドレスデスクを設置したり、情報と人を攪拌するような施策をご提案することもありますが、ハードだけでは、なかなか事足りず、オペレーションや規律によるソフト面によって組織が大きく変化する場合があります。

今回は、そのハードとソフトのあり方、また、それらを推し測る面白い試みとして注目さえれている「ピープル・アナリティクス」について書かれた本 ベン・ウェイバー著『職場の人間科学 ビッグデータで考える「理想の働き方」』 をご紹介します!


「ピープル・アナリティクス」とは

「ピープル・アナリティクス」とは、直訳すれば、「人間解析学」という意味であり、本書でも紹介されているように、グーグルにも同じ名称の人事部門があります。

前述の通り「リフレッシュコーナー」や「フリーアドレスデスク」を採用した後、本当に業務効率が上がったのか?効果があったのか??が疑問です。
そこでそれらを数値化し、効果を検証するやり方が「ピープル・アナリティクス」と言えます。同名の部署がグーグルに創設されるほど、今、注目が高まっているものです。では、具体的にどのように分析を進めていくのでしょうか?


社員のあらゆる「ログ」を集める「ソシオメトリック・バッジ」


(引用元:http://www.sbfi.com/workplace-design-trends-2017#sthash.Cdgjlhjr.dpbs)

解析のためには「ソシオメトリック・バッジ」という、社員証に行動のログが取れるセンサーの入ったカードを組み込み携帯してもらいます。これにより社員のオフィス内の動線・動きだけではなく、誰と会話をしているか。声量、声の高さまでデータを取ることが可能になります。もちろん、プライバシーの問題もあるので予め、社員に目的とログをとること伝えて、快諾した人には本物のセンサー付き社員証、抵抗を示した人には普通の社員証(偽物)をつけさせるといった配慮・工夫も必要だそうです。


(引用元:http://alumni.media.mit.edu/~taemie/research.htm)

これらの行動データを、個人やチームの業績と照らし合わせていきます。累計の会話時間も記録されるので、コミュニケーションの密度もわかります。
「会話の量が多いほど集団の結束は高まるのか?」「雑談と仕事の満足度の関係は?」「創造性が高まる職場環境とは?」といった内容を調べつつ、組織改変をさせていくのです。


組織にとって最良のコミュニケーション「度合い」を見極める

本書の中で「凝集性」と「多様性」という言葉が出てきます。個々のつながりが強い集団と機動力に長けた集団。コミュニケーションを多くとらせることが、必ずしも、すべての業種の業績アップにつながるわけではないとも書かれています。
0か100かの議論ではなく、組織や業種ごとのデータから、適切なオリジナルの解決策を導き出していく。これが「ピープル・アナリティクス」の大きな利点になっています。


最後に

一時期、話題になったビッグデータ。これを眠らせておくのはもったいないと、そのデータを分析し、解決策を提示するまでをデータサイエンスを呼び、 ここ3-4年トレンドでした。その、ビッグデータを解決していくの派生してきたのがピープルアナリティクスです。

今後、国内でも「ピープル・アナリティクス」が多く取り入れられるかもしれません。
組織作りのヒントとして参考にしてみてはいかがでしょうか?